翻訳チェッカーってどんな仕事?AIには代われない確認作業の内容を解説
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翻訳には、翻訳担当者が訳文を作成した後に別の人物が内容の確認・修正を行う「チェック」という工程が存在します。近年急速に発達しているAIにも代われない、人の目で行うことに意味がある非常に重要な作業です。
チェックの工程は、より高品質な翻訳を行うためには決して欠かせないもの。今回は、作成済みの訳文のチェックを担当する「翻訳チェッカー」の仕事について深掘りしていきます。
翻訳における「チェッカー」とは?
翻訳におけるチェックとは、翻訳担当者が作成した訳文を別の人が確認し、内容の誤りや直すべき点がないかを調べ、必要に応じて修正する工程です。チェックの工程を担当する人のことを「チェッカー」と呼びます。
翻訳チェックの作業では、主に以下のような点について確認・修正を行います。
〈翻訳チェックの主な確認ポイント〉
- 訳文を原文と比較して、誤訳や情報の抜け漏れがないか
- 誤字脱字、スペルミスがないか
- 文法の誤りがないか
- 不適切な表現、わかりにくい表現がないか
- 表記ゆれ(ただし/但し、パソコン/PCといったような不統一)がないか
このほか、案件によって設定されている文章作成上のルールに沿っているか、さまざまな法律によって規制されている文章表現はないか、という観点でチェックを行うこともあります。チェックの工程はクライアントのもとに届く訳文のクオリティに大きく影響するため、翻訳担当者の仕事と同様に重要なものです。
翻訳チェッカーの役割と必要性
翻訳チェッカーの役割は、翻訳担当者が作成した文章の精度をさらに高め、確かなクオリティのものに仕上げることです。「翻訳担当者がチェックまで行えば良いのでは?」と思われるかもしれませんが、一般的に翻訳とチェックの工程は別の人物が担当します。
もちろん、翻訳担当者も、修正が要らない完璧な訳文を目指して作業に取り組みます。しかし、個人の判断のみで作成した訳文は、ミスの見逃しや根本的な認識の誤りがある可能性がどうしても捨てきれません。
そこで、作成済みの訳文に初めて目を通すチェッカーが最終確認を行います。最初から日本語で書かれた文章に対しても校閲を行うのと同じように、文章を隙のないものに仕上げるためには、筆者本人だけでなく複数人による確認が必須なのです。
人の目で行う翻訳チェックとツールの違い
近年では、あらゆる分野においてAIがめざましい進化を遂げています。翻訳においても、誤字脱字や表記ゆれがないかを機械的に確認する「翻訳チェックツール」が存在しますが、ツールのみでチェックの工程を済ませるのは現実的ではありません。
AIツールによるチェックは完全とはいいにくい
翻訳チェックの工程において補助的にAIを用いることはあるものの、チェックのすべてを任せることはできません。日々進化しているとはいえ、AIツールの精度は完全なものとは言えず、修正すべき点の見逃しが多々発生するからです。
また、誤字脱字やスペルミス、明らかな文法の誤りなどはある程度機械的に発見できますが、チェックの工程で行う修正の中には「間違っているわけではないが、修正した方がより良いもの」も存在します。このような判断をAIが行うことは現状不可能に近いことから、チェックの工程は人の目で行うことに大きな意味があります。
最終的には人の目での確認が必要
翻訳作業自体をAIで行ったり、チェックの工程にツールを使ったりしても、最終的にはネイティブなどの人の目での確認が必要となります。コストカットのためにAIで作業し、確認は人の目で……という流れはあまり効率が良くなく二度手間になってしまうため、高品質な翻訳を求めるのであれば、翻訳からチェックまでを一貫してプロに任せる方が効率的です。
翻訳作業は専門会社への外注がおすすめ
外国語でのコミュニケーションのスキルと翻訳のスキルはまったく異なるものです。バイリンガルだからといって高品質な翻訳ができるわけではないため、常に高品質な翻訳を必要とするなら、翻訳を専門とする会社への外注がおすすめです。
社内に同レベルの翻訳部署を設けるよりもコストを抑えられる可能性が高く、翻訳という業務に社内のリソースを割く必要もなくなるため、本来の専門業務の効率化も狙えます。
まとめ
翻訳におけるチェッカーは、翻訳担当者が作成した訳文の最終確認・修正を行って精度をより高める役割を持っています。翻訳の最終的なクオリティを大きく左右する重要な存在です。
翻訳の外注をご検討中の方は、「ブライト章」までぜひお気軽にお問い合わせください。多言語のネイティブ翻訳者を含む数十人のライターの中から、IT系、医療系、工学系、クリエイティブ系など分野に合わせて適切な知識を持った翻訳担当者をアサインし、翻訳・チェック・納品までの流れを一貫して担当いたします。